餓鬼岳~唐沢岳 錦秋

雨あがる

出発の準備を待っていたかのような大自然の振る舞いが、そっと背中を押してくれた。北アルプスの秘境ともいわれる山域に足を踏み入れる。

沢筋の登山道は緊張感にあふれスリリングな場面の連続。沢の流音と静寂を破るメンバーの声はひときわ明るい。

仰ぎ見ていた色づく樹々も、気が付けば眼下に見おろす景色へと変わる。確実に高度を上げる。時折ぱらつく雨も、樹林帯ではむしろ心地よい。

「清涼な気分のままでいたいから、顔を出すのはちょっと待っててね」と注文の多い登山者にさすがのお日様も嫌気がさしたのか、本降りの雨となりました。3時30分、雨具を身に着けたところでタイムオーバー。2200M付近の適地で幕営。夜半月明りがほの白くテント内を照らします。起床予定時刻より1時間も寝過ごす。寝不足解消、結果オーライと前向きに!富士山、八ヶ岳、南アルプス、、、雲海より「おはよっ!」と顔を出す。

2時間ほどで餓鬼岳小屋に到着。遠望の槍ヶ岳をバックに一枚。メンバーの中には、初めて見る槍ヶ岳がここ餓鬼岳からという極めてレア中のレアが!

雲海に浮かぶようなテント場で身支度を整えて、餓鬼岳、唐沢岳へと出発します。餓鬼岳山頂まではものの5分。

錦秋織りなす景色に目を奪われつつも足下のスタンスをしっかり確認。

岩稜を通ったと思ったら一気に下降し、今度は樹林帯へと。とても変化に富んだコースです。

最後は想像もしていなかった急登を詰め巨大な岩の塊の唐沢岳に到着。空はどこまでも青く、気分は高揚、充実感いっぱいです。秋色の世界を堪能しつつ、テント場へ戻ります。

行きかう登山者もまばらなこのコースも、3連休中日の餓鬼岳小屋は結構な賑わい。

「下りの沢筋も楽しみだなぁ」

全てのシーンを思いっきり楽しもうとする感性、大切にしたいですね。

最終日、雲海目指して出発です。

 

木板をキャンバスに、舞い落ちた葉が秋模様を描き出していました。最後まで慎重に歩みを進めます。林道まであとわずか、がんばろう!

山々のカオスを全て受け入れるかのように、穏やかに広がる松本盆地

ぼんやりと眺めながら、初めてのピークを踏んだ余韻を味わう

背中ではどんな山物語を語っているのだろう

関連記事

コメントは利用できません。

おすすめ記事

ページ上部へ戻る