伊豆ケ岳 武川岳 二子山
山小屋の雰囲気を醸し出す佇まいの正丸駅。覚悟はしていたもののう~ん寒い。駅はすでに山の中、冷気を吹き飛ばすように元気にスタートです。正丸峠まで一気に登り最初の目的ピーク伊豆ケ岳へと向かいます。開放感あふれる明るい登山道、わくわくしながら進んでいきます。眩しい日差しの中、伊豆ケ岳山頂です。そこより少し下って山伏峠への分岐点です。今日は山伏峠に向かいますが、天目指峠方面に伸びる関東ふれあいの道、近々歩いてみたいルートです。ほぼ真っすぐに進む樹林の登山道、光織りなすシルエットがとても奇麗です。標高を上げるにつれ樹影も変わり、しばらくは優しい落ち葉のラッセルを楽しんで進みます。が、すぐに飽きてしまい、なるべく落ち葉の無いところを飛び跳ねて行きます。明るく開けた武川岳に着きました。少し霞んでいますが、まずまずの展望です。ここから二子山に進みます。しかしこの下りの登山道の滑ること滑ること。いい加減にしてくれと思わす叫んでしまうほど歩きにくい。表面の細かい粒状にズルズルと足を取られてしまいます。おまけに朝方から吹いていた強い風が、ここは雪山の稜線上、と思わせるほど冷たく轟々と唸りを上げて挑みかかってきました。ひたすら耐えて進むのみ。左手に先ほどから見える奥武蔵の盟主武甲山が「がんばっているかい?」と半分励まし、半分せせら笑っているような。今度はあの武甲山にも登りたいなぁ。と、この時ふっと気が付きました。縦横に走る登山道、いろんな山、いろいろなルートを組み合わせて楽しめる魅力がこの山域にはあったのです。
次から次ぎへのアップダウンを繰り返し、もう少しで二子山。しかし、このかわいらしい名前と山の姿とは裏腹に、見た目以上の急こう配、手ごわい登りでした。二子山頂上からは、強風に石灰飛び舞う武甲山が「お疲れ様でした」と暖かい言葉をけしてかけてくれない冷徹な姿でこちらを睨んでいるよう。
芦ヶ久保駅へと下山です。せっかくの機会なのであしがくぼの氷柱見学です。おもてなしの甘酒を美味しくいただき、身も心もHOT一息。さて、電車に乗って帰りましょう。
駅からスタート、そして駅にて終着。ワンディハイク・ワンデイ登山にもってこいの魅力ですよね。奥武蔵、季節を変えて、気分を変えて、またその魅力を堪能しましょう。