谷川岳馬蹄形縦走 の予定でしたが、、、

トンネルを抜けなくても そこは雪国でした

雪、という予報は確認していたものの、まさかこんなに降るとは、、、予想を遥かに超えていました。晩秋から初冬のイメージはとっくに消え去り、雪山、冬の山の舞台が待っていました。11月23日7時40分、土合駅を出発。雪化粧の美しい樹々を楽しみながら、白毛門への急な登りへと進みます。膝上ほどの雪ながら、なかなかピッチは上がりません。雪面にうっすらと自分の影が浮かび上がってきました。わずかな雲間から日が射してきたようです。このまま天気は回復?という甘い期待。そんな思いも瞬く間に消え去り、また雪空に。風が穏やかなのが救いです。いつの間にか雪は膝上から腰のあたりまで。岩場のロープも鎖も雪に埋もれ、進むスピードは極端に落ちてきました。馬蹄形縦走はもはや夢と消え、気持ちは白毛門登頂さえ危うさを感じるように。ようやく山頂へと続く稜線がうっすらと姿を現してきました。13時40分無事白毛門の頂上へ。行ける所まで行きましょうと、笠ヶ岳へと向かいます。15時、コルの適地にて幕営。この時間になるとさすがに冷え込んできました。早速、美味しく華やかな前菜に舌鼓。テントでの食事の醍醐味ですね。

まだ夏仕様のテントに、外気はダイレクトに伝わってきました。就寝まもなく天気は穏やかな気配へと。4時30分起床。絶好の天気です。上州の山々がくっきりとシルエットを描き、明けの明星がキラキラと輝いています。西天には穏やかな光を蓄えた月が、優しく佇んでいました。気温-5℃。まだまだ真冬に比べればかわいいものです。笠ヶ岳、そして朝日岳も薄明りの中、夜明けを待ちわびるように、くっきりと浮かび上がっています。

6時40分、下山開始。目の前に飛び込んできたのは、谷川岳のモルゲンロート。そしてゆったりとした時を刻む月天の静かなたたずまい、昨日の苦労が一気に報われた瞬間、自然の営みに息をのむ瞬間です。眩い太陽の光を浴び、一気にあたたかな空気に抱かれました。そして富士山や南アルプス、凛と佇む樹氷の美しさに最敬礼です。昨日に続き白毛門山頂へ、ドローン風に集合写真を撮りました。どっしり構えた谷川岳、馬蹄形の縦走ではあの頂も目指す予定でした。昨日のいくつかの鎖場も今日は難なく降りることができます。松の木沢の頭、かなりの雪量だったことがわかりますね。今朝から登ってくる何組かののパーティとすれ違い始めました。登山道は、柔らかな丸みを帯びた雪の形状へ。下降するにつれ気温もぐんぐん上昇。登山口あたりでは雪もかなり溶けまだら模様に。思いがけない展開となりましたが、とても充実した2日間、う~ん、馬蹄形はまた明年の宿題となりましたね。

 

関連記事

コメントは利用できません。

おすすめ記事

ページ上部へ戻る