北岳 令和元年 春合宿
ぐずついた天気も、ゴールデンウィーク後半は、好天に恵まれた絶好の登山日和となりました。参加メンバーは5名。夜半に夜叉神峠駐車場に到着。一人は寝袋を抱えて闇夜に消え、残った4人は車中にて仮眠。早朝駐車場を出発。真っ暗な長いトンネルを抜けると、早速南アルプスの白い稜線が見えはじめます。林道より鷲ノ住山に入りひと登り、のち長い急下降。野呂川発電所の吊り橋を渡ります。再び林道を経ていよいよ池山吊り尾根の急登、順調な歩みも徐々に苦しさが増してきます。初日は標高2,320M付近の適地にて幕営です。
2日目、城峰を経て森林限界を超える。快晴無風の中、素晴らしい展望が開けてきました。鳳凰三山はすぐ右手にそして左手には濃鳥岳ふと気が付くと、背後にはやや霞んではいるものの、富士山がそびえ立っています。霞んでいるせいではありませんが、今日の富士山は、昨日よりバテ気味の私の背中を力強く押してはくれません。八本歯ノ頭、北岳がグンと近づいてきました。慎重に、そして少々緊張のコルへの下降。その後は頂上目指してひたすら登るのみです。トラバース等、かなり時間がかかってしまいました。仙状ケ岳に湧く雲を撮っていたら、「早く登らないと一番いいとこ(頂上)で雲っちまうぞ!」とリーダーの激。自分の身体をようやく担ぎ上げた感じでやっと頂上です。山頂からは、周囲の山々を心ゆくまでたっぷりと堪能しました。穏やかな天候も時間の経過とともに、少し怪しげな雲が増えてきました。さて、下山。登ってきた時以上に慎重に降りて行きます。近くの山で雷鳴が轟きはじめました。風に乗って雪もちらほら。八本歯を超えればやっと安全地帯です。ふりかえって北岳アサヨ峰から甲斐駒ヶ岳そして濃鳥岳登ってきた時とはまた違った印象で周囲の山々を眺めながら、緩やかなアップダウンの繰り返し、高度を下げていきます。幸い雷雲の直撃は避けられました。予定より一日早い下山となり、夕食は、ほぼ2日分の食糧をたっぷりと食べまくりです。
最終日、林道付近では眩い新緑が出迎えてくれました。再びエメラルドグリーンの水面を渡り、ここから標高差400Mの登り返しとなります。きついですネ~。長い林道も、花に癒され、そして岸壁の間に見える白雪の山々ともここでお別れです。最後もやはり、真っ暗な長いトンネルを抜けてフィナーレとなりました。