ニュウ 厳冬期の春嵐

人の少ない静かな山頂、八千穂高原へ展かれたシラビソの森と白駒池の穏やかな眺め…。積雪量の少ない今なら稲子岳からのバリエーションルートを歩けるかも! 偵察がてら出かけてきました。

2月半ばの厳冬期というのに、登山口(標高1570m)6時の気温は4℃! 「雨なら麓の美味しいパン屋の開店を待って林道♪」とリーダー。でも登山道を前に林道(しかもアイスバーン)の選択は無理でした(笑)。小雨のなか出発。出発から2時間、稲子岳への分岐に到着。何日か前に歩いた人がいる!! ニュウ側の積雪状況も問題なければ、明日はバリエーションで下る計画です。中山峠を越えニュウへの分岐に入った途端、あまり人の通っていない路に。東側の崖沿いを行く約2kmの区間は所々突風でザックカバーが煽られ、転落しないよう屈み込んで通過。ニュウ側から稲子岳へはトレースが無いことを確認し、急いで白駒池に下りました。翌朝の白駒池。雨はちょうど止んだものの、昨日以上の強風。-6℃。大事を取り、ビーコン・ワカン・ピッケルはしまい高見石経由で帰ることに。高見石から、昨晩泊まった白駒池。樹林帯に守られた風のない路を、ゆるゆると登っていきます。中山への緩傾斜の尾根からは、一気に雪景色に。中山展望台は一面氷の世界。展望台から8分後、突然の青空! 120倍早送り動画のようなスピードで雲が流れていきます。中山峠は朝方までの雨と冷気で凍結状態。ピッケルを出して一気に下ります。雲が完全に切れ、明るい樹林帯のスノーハイクに。昨日からの悪天で山は貸し切り。みどり池から東天狗岳。リスたちが駆けまわるのを眺めながら大休止。今回最大の難所は、みどり池~駐車場でした! 1時間半の、下りのスケートリンク。刃先の丸いアルミアイゼンのまぁよく滑ること。装備の手入れ・選定は入念に…!肝に銘じました。下山後の林道から。「あーあ」というリーダーの心の声が聞こえたような?露天風呂から、赤岳~ニュウの大展望を満喫。厳冬期の春の嵐。速乾レイヤリングの工夫の仕方、強風時のルート選定、ザックカバーの取り付けの甘さが命取りになること、雨翌朝のルート状況と必要な装備、悪天時の山の激しさ。学ぶことの多い山行でした。まぁこんなこともあるさ♪と笑顔で帰れたので良しとしよう(笑)

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