雲取山(東日原~富田新道・長沢背稜)

先月の日光三山から3週間ぶりの連休。奥多摩の山岳救助隊で長年活躍された金邦夫さん(警視庁山岳会の創設者!)の著書を読み、歩いてみたいと思っていたルートを繋いでみることにした。

11/14 東日原~富田新道~雲取山荘

日原川沿いの林道はちょうど紅葉の見頃。2時間ほど進み登山道に入ると、まずは唐松谷出合まで50mほど下る。下まで一気に切れ落ちた片斜面の細道は落ち葉で覆い隠され、うっかり転ぶと命取り。慎重に慎重に…。


吊り橋を渡り唐松谷から富田新道へ入ると、落葉した木々の間から燦々と陽の射しこむブナの森に。やっぱり冬は明るい尾根道が気持ち良い。 勾配の緩むサワラノ平から落葉松林を抜け、小雲取山で鴨沢・石尾根からのメジャールートに合流。快晴の日曜正午、山頂は日帰りのハイカーで大賑わい。冠雪の富士山と南アルプスを一望し、新調された山頂標識を撮り雲取山荘のテント場へ。 凍結に備えて陽の高いうちに給水。あとは日なたにテントを張って、のんびり過ごすことに。深夜は都下と思えないほどの満天の星空だった。
11/15 雲取山荘~長沢背稜~東日原

翌日は都県界尾根とも呼ばれる奥多摩最深部・長沢背稜へ。長丁場なので夜明けとともに出発。
コヤセドノ頭から桂谷ノ頭までの細尾根を除けば、穏やかで暖かい稜線。歩く人が稀なためか日陰は北八ヶ岳を思わせる美しい苔の路で、陰・陽の対照が素晴らしい。
水松山(あららぎやま)を過ぎると、どこからともなく工事の音が。右手に見える天祖山の北側斜面全体が、往路の林道で路を分けた氷川鉱山の石灰採掘場らしい。
滝谷ノ峰ヘリポートを越え、酉谷山へと登り返す。日照が短いので、その先のピークは巻いてどんどん先へ。落ち葉で覆い隠された橋桁の隙間と破損箇所がスリリング!
最後のピーク・天目山から石尾根の奥に佇む富士山を見納め、ヨコスズ尾根を下る。
15時半、ようやく眼下に日原の集落が。民家の間の迷路のような小径を「おじゃましま~す」と小声で通り抜け、駐車場へ。山中拾ってきたレトロな瓶缶ゴミに、時代と共にジュースの基準容量は増え、ゴミは合成樹脂が増えているんだなと考えさせられた。
冬が来るとなぜか、素朴で静かな奥多摩をあちこち歩いてみたくなる。
A

関連記事

コメントは利用できません。
ページ上部へ戻る