滝子山

駅から歩いてお隣の駅へ下山する、最優秀、お手軽ルートの滝子山です。

笹子駅より甲州街道を少し歩いたところに笹子餅を売るお店が目に入りました。あーあの時のお店だ。以前数名で滝子山に来た時の記憶がよみがえりました。らーさんが笹子餅を「うまそうだな」と言って買い、休憩の時みんなにふるまってくれたのでした。

上々の天気です。

中央高速の橋を渡り、親しみいっぱいの手描きの案内板、すぐそこの小さな山にも名前が付けられています。どこかで間違えていないかな?林道歩きが思いのほか長く感じら不安になったころ、沢筋へと降りていく登山道の標識がありました。

大鹿川・平ツ沢、昨年9月、当会メンバーの沢登りのレポートがありましたね。

登山道はこの沢を眺めるように、ほぼ沢筋に、それもかなり上部まで続きます。沢登りとハイキングのグループに分かれ、同時に同じ山域を楽しむコラボプランができそうです。

少し沢を離れると、視界も明るく広がります。大鹿山への分岐点、右は注・難路、左は迂回ルートです。「大ならしのたるもの難ルートを行くべし」の声は完全に無視して、「清く、正しく、美しく」迂回ルートを楽しみます。

沢からはしばらくの間かなり離れますが、その後、枯れた枝沢を渡り再び平ツ沢に交わります。山だけでなく沢を基準に見ていくと、地形の変化がより一層理解できますね。

砂状の上を緩やかに流れる沢は、美しく透き通っています。暑い季節なら絶対に、水を浴びたくなるところです。沢登りもこの辺りが終了点でしょうか。

緩やかな防火保安林帯の落ち葉を踏みしめ、大谷ヶ丸の分岐から、滝子山山頂です。秀麗冨獄十二景のひとつ、すばらしい眺望です。富士山の美しさを十二分に味わって下山です。

すべての葉が落ち、すでに初冬の趣きですね。落葉の登山道を一気に下ります。ここでも途中から沢筋の登山道になります。まだ午後の早い時間なのに、晩秋の沢筋の道は、陽射も届かず薄暗い。少しばかり不安な心持ちで急ぎ足。

か細い林道を過ぎやっと視界が開けました。すすきの穂が「さようなら、また来てね」と手を振ってくれました。山里の集落、日常の何気ない光景にも心を惹かれます。緑と赤色のコントラスト、すっと空に向かう火の見やぐら。畑では何を作っているのでしょうか。

もうすぐ初狩駅です。

記憶の断片がまたよみがえりました。T浦さんが、その当時誰も持っていないGPSで、「駅はこっちだ」とナビしてくれたのもあの時でしたね。すぐ近くにいるのに、ぐるぐる回ってなかなかたどり着けない。「そんな役立たず、棄ててしまえ!(後で私が拾うから)」と悪態をつきました。近くにいたご婦人の「あっちだよ」の一言で一件落着。

アナログの力は偉大でしたね。

駅のホームから滝子山の全容が見えました。う~ん本当に駅から近い!すごいぞ滝子山!

沢の音を やさしく唄う 落ち葉あり

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