毛勝三山(5/6~7毛勝谷~猫又谷)

GW最終日の木曜、仕事を終えて20時に出発。5時間半で市道東又線のゲート手前、第4発電所に到着した。着後1時間仮眠し、3時すぎ、北斗七星を見上げながら歩き始める。気温14℃。

4時半、夜明けと同時に阿部木谷本谷へ。宗次郎谷出合を通過して堰堤下を左岸へ渡り、林道から雪渓へと入る。直後に対岸から落石。周囲を見渡し、地形と様子を確認しながら進む。

緩やかな雪渓を1時間ほど行くと、岸壁に囲まれた谷幅の狭い板菱に出た。谷沿いの雪は大分落ちている。クレバスとデブリを避け、右へ左へと蛇行。

板菱から先の谷は開けていて明るい。大明神沢を分け毛勝谷へ進み、さらに三又へ(画像右から2番目の谷が進路のボーサマ谷)。

谷幅が広く目の錯覚でさほど急傾斜に感じないものの、既に斜度40度。主稜線上のコルまでは残高度800m。傾斜が増す前にバケツを掘って休憩を入れる。正面に富山の市街地と日本海が。

Y成さんが体調不良でしんどそう…丁寧にステップを切って先行することに。

下の画像は直登ルンゼ出合から1時間前のもの。直登ルンゼから先は斜度50度の急傾斜が続く。腐れ雪で、2回3回とシャフトを刺し直し、5回10回と蹴り込んで、ようやく1歩。左腕もピッケル代わりに、四つ這いで慎重に高度を上げていく。雪の状態が成否を分けると解っていたけど……三又から主稜線上まで4時間半を要した。

11時半、ボーサマのコルに上がると、剣・後立山連峰の大展望が目に飛び込んできた。我々に続き、日帰りの単独スキーヤーが2人。ステップのお礼を言われる。

ひと息入れてから、荷物をデポして200名山・毛勝山北峰へ。

コルに戻ると、谷側の僅かな灌木で鶯が鳴いていた。今日は釜谷山まで進まず、ここで幕営しよう。展望を満喫しながらのんびり防風壁と水を作り、ゆっくり過ごすことに。6時間後のアーベントロート、これほど柔らかい色合いの風景を初めて見たような気がする。

一夜明けて、相方が回復。天気も上々。夜明けと朝焼けを満喫し、5時前にスタート。気温3℃。

毛勝山南峰へ登り返すうちに、剱岳からの北方稜線も焼け始めた。再び足が止まる。残雪期のみ歩けるこの稜線――至福の一言に尽きる。

所々急登もあるけれど、雪が締まり各段に歩きやすい。50分で釜谷山山頂へ。

さらに50分後、猫又山山頂に到着。三山の何れにも、山頂から少し下ったテラスに防風壁の跡が残っていた。どこも絶景。

猫又山を下ると剣岳が目前。早月尾根のトレースが見える。

猫又山から100m下った大岩周辺は雪が切れており、150m迂回し急下降・トラバースで猫又谷下降点への尾根に合流。猫又谷は毛勝谷より傾斜が緩く、スキーが気持ちよさそう!!

9:20、雪解けの釜谷出合から猫又谷を見上げる。下降点からの標高差1100mを1時間強で下ってしまった。

林道に上がり、猫又谷を見納め。アイゼン・ヘルメット・ビーコンを解除しホッと一息。

第4発電所までは約3時間の道のり。傍らに咲くカタクリ・ショウジョウバカマ・キクザキイチゲなど早春の花や杉の巨木を楽しみ、タラの芽を摘みながらの道々。でも長い!

市道南又線も全線通行止めだけど、富山№車はゲートを動かし洞杉遊歩道の車両止めゲートに駐車していた。ここに自転車をデポしておけば快適だったなー! 2日間の総距離26.5㎞、累計標高差2650m。体力的にはさほどキツくなかったけど、これまでの経験とトレーニング総動員の2日間でした。

A

 

 

 

 

 

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