九州遠征 初冬の開聞・韓国岳
昨秋、屋久島行きの機内から初めて目にした開聞岳。薩摩半島の最南端、青い海に浮かぶように屹立する円錐状の山容に釘付けになり……。
あれから1年。会長のラーさんから「12月でも軽アイゼンで登れるよ」と教えていただいて、夏のうちに確保しておいた先得チケットで出かけてきました。
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鹿児島空港(霧島市)から、まずは朝イチの便を下りたその足で霧島連山最高峰・韓国岳へ。気温6℃、快晴無風の登山日和。ミヤマキリシマの狂い咲きに迎えられました。クレーターのような10のカルデラに囲まれた韓国岳。まるで巨大なジオラマを見ているようです。噴煙を上げる新燃岳と高千穂峰。山頂標識を撮っていたちょうどその時、大浪池の向こうに桜島の噴火が。地元の方々もビックリのご様子。標高1700mの山頂から大浪池まで、300m強を一気に下っていきます。階段と木道が整備されていました。大浪池の対岸から見上げた韓国岳。影も自撮りと言うのかな?外周は、ほぼミヤマキリシマのトンネルの路。開花期にはどれほどの花が咲くのでしょう。スタートが遅かったので、大浪池から直接えびの高原へ降りるルートで下山。山と高原地図には「あまり使われていない」と注意表記があるのですが、快適な路です。ただ後半は平原を下りていくので、落ち葉で路がわからない……。そして誰もいない……。落葉した木々の間から見える山影の形も確認しながら進みます。登り1時間、下り3時間半。山路と景色を存分に楽しんで、九州遠征1日目は大成功の巻でした。
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2日目。夏の星座が煌めく未明の道を車で飛ばします。朝焼け前、スカイラインのカーブを切ったとき突然目に飛び込んできた開聞岳。「うわーっ!」と叫んでいました。
朝焼けの池田湖から。麓まであと少し。山頂の標高は922m。駐車場のある120m地点から等高線を垂直に上がっていく路なので、7合目までは斜度がほぼ一定です。昨日に続いて、こんな山路も初めてかも。照葉樹林の山です。亜熱帯に近いんだなと実感。5合目でいちど展けました。竜宮伝説の残る長崎鼻方面。7合目手前で風を感じたと思ったら、ガレ・ザレの照葉樹林帯から一転、大岩と灌木の路に。自分の足元を海に見紛うほどの、独特の高度感です。ここからカタツムリの殻のように、山頂までぐるっと廻り込んで進みます。2時間弱で山頂に到着。何も遮るもののない360度の大展望。硫黄島・種子島の奥に、屋久島がうっすらと。本土最南端の佐多岬。まだ午前なのに、麓の気温は既に20℃! 砂むし温泉より海水浴な気分…。町の至るところから見渡せます。
下界からの山容が、やはり名峰・薩摩富士の所以でしょうか。下山してからの楽しみの多い山でした。
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深田百名山2座を踏んだらすっかり満足して、あとは気楽な温泉旅行。
連泊した湯治の宿(1泊3000円ナリ)は内湯に入るとカランがなく…。きっとこれで合ってたんだよね(笑)?A