裏妙義の沢歩きと山登り

2021年6月5日 旧国民宿舎~深沢橋~谷急沢右股~三方境~谷急山山頂~谷急沢左股~旧国民宿舎

 谷急沢右股を登り、谷急山山頂に寄ってから、谷急沢左股を下った。今年度最初の沢登り、1級の沢で足慣らしにはほどよかった。水量は少なく、釜をもつ低い滝があるも、腰から上を濡らすことはなかった。こじんまりした沢でさほど荒れてなく、あの吸血虫さえいなければ快適に歩けるはずだった。

■谷急沢右股
 旧国民宿舎裏妙義の駐車場に車を停める、他に停まっている車は1台のみで閑散としていた。
 7時25分にスタート。砂利道の林道を途中の分岐で迷いながらも25分ほどで深沢橋に、ここから沢に下りる。沢の装備に整えて入渓。歩き始めてほどなく6m滝が現れた、左側から慎重に登り、滝の中程でこれ以上滑って登れないため左に巻いた。後続者の安全確保のため個人で新調した8mm×20mロープを出すことに。確保に不慣れなで、どうやらやり方が間違っていたらしい。これからしっかりと教わらなくてはならない。そしてこの滝が結果的には今回ルートの核心部となった。
 6m滝を登りしばらく歩くと谷急沢左股と右股の分岐に、どちらに行くかリーダー熟考のうえ右股を遡行することとした。短いナメや低い滝を30分ほど歩くと水量がほぼ1:1の分岐に、どちらに行くか考えたうえ右を選択。しかしここで谷急沢右股本流からそれてしまった。遡行図をよく確認すればよかったか。遡行図には風穴沢と記載あり、この沢に入ったようだった。風穴沢に入り、3m滝を登った先から水量が細り、8mはあるハングした岩稜を落ちる滝を右から巻いて登ると、沢の水は消えていた。谷急沢右股からそれていることを確信したが、戻らずそのまま突き上げると登山道に合流した。ここで休憩、今後の行動をどうすか協議した。

  

■谷急山山頂
 沢の装備をしたまま一般の登山道を歩き谷急山山頂を目指す。三方境まではトラバースの山道を数本の谷を越えて歩く。道は踏み固められて歩きやすい。
 三方境からは谷急山に続く稜線を行く、真新しい標識が所々にありとくに迷うことはない。はじめはゆるやかなアップダウンを進み、984ピークの登りから傾斜がきつくなる。984ピークのしばらく先からノコギリの歯のようなアップダウン、岩稜の鎖場、痩せ尾根、キレットの通過と、それなりにスリルがあった。谷急山に近づくと山道は穏やかになる。途中、谷急沢左股の下降点を確認してから、谷急山山頂に到達した。登山開始から4時間30分。これまで樹林帯の中だったが、山頂からは展望が良い。雲ってはいたが、間近に表妙義の急峻な山並み、西には荒船山が見えた。

  

■谷急沢左股
 山頂から登るときに確認した下降点まで戻り、再び沢の装備を整えて下降する。はじめは、そこそこの急斜面、藪は無く見通しはよいもののつかまる立ち木も少なく、ザレた上に落ち葉が積もり、滑りやすい。標高にして150mほど下ると水が流れ沢らしくなってきた。この先も落差がある滝は無く、労せずして下降できた。下降点から1時間30分ほど下りて女道登山道に合流、沢から上がり登山道を下って林道に出た。あとは林道を旧国民宿舎まで歩く、来た時よりも帰りは林道歩きが長く感じた。16時25分に駐車場に戻り、全行程9時間の山行だった。
  

 前日の雨で地面は湿り、湿気もあり、山全体がヒルだらけという感じで、足元が気になってしょうがなかっつた。駐車場に戻り、沢靴を脱ぐとヒルが数匹まとわり着いていた。ハッカ油を入れた特製のアルコール除菌スプレーを掛けると、ぽろぽろと落ちておとなしくなっていた。4人全員が被害にあい血を吸われていた。
 帰りは表妙義にあるもみじの湯につかってから帰路についた。

関連記事

コメントは利用できません。
ページ上部へ戻る